【イベントレポート】『「いいんだよ」は魔法の言葉 君は君のままでいい』刊行記念クロストークイベントを開催しました!

イベント・フェア

2019年年末、福岡市中央区唐人町にある個人書店「とらきつね」さんにて、「いいんだよ」は魔法の言葉ー君は君のままでいいー刊行記念・齋藤眞人(立花高等学校校長)× 鳥羽和久(寺子屋ネット福岡)クロストークを開催させていただきました!

おかげさまで超満員、笑いあり涙ありの充実したイベント模様を一部、お届けします。

話者紹介

と、イベント模様のお届けの前にイベント対談者のご紹介を。

立花高等学校校長・齋藤眞人先生

1967年宮崎県生まれ。宮崎県の公立中学校の音楽教員を経て、2004年に教頭として立花高校へ赴任。2006年から校長を務める。
日々学校で多くの生徒たちと触れ合いながら、教育関係者から一般企業まで数多くの講演依頼を受け、年間100本以上の講演活動も行っている。生徒からは「校長ちゃん」の愛称で親しまれる。

寺子屋ネット福岡代表・鳥羽和久

1976年福岡県生まれ。株式会社寺子屋ネット福岡代表取締役。
大学院在学中の2002年に中学生40名を集めて学習塾を開業。2010年に航空高校唐人町(単位制高校)開校。現在、教室で150名超の小中高の生徒を指導する傍ら、本屋と雑貨の店「とらきつね」の運営や及び文化イベントの企画を行う。
子育てや旅に関するエッセイ執筆や、全国の学校等での講演も多数。著書に『親子の手帖』(鳥影社)など。来年の春に新刊『子どもの声を聴く(仮題)』(ナナロク社)を刊行予定。

それではトークイベントレポートへGO!

「“多様性”を受け入れる」が具体的に見える

イベント冒頭に書籍製作から今回のイベント開催までの流れを
『「いいんだよ」は魔法の言葉ー君は君のままでいいー』担当編集・前田と
イベント開催に向けてちょこちょこと動いた梓の新人から少々ご説明ののち、
クロストークスタート。

今や定員越えの生徒数を抱え、注目を集める立花高校ですが、
一時は全校生徒が3名だったことも。
この変化において、立花高校は何か変わっていったんですか?
と鳥羽さんが問いかけます。

「立花高校は変わってないです」と即答の齋藤先生。
変わったのは社会や先生自身の考え方だといいます。

実はイベントの数日前に立花高校へ直接訪問されていた鳥羽さん。

鳥羽「この本に書かれていることはキレイすぎるんじゃないかと思ったんです」

齋藤先生と校内を見て回った感想をご自身のSNSに綴られています。

そうして実際に現場を見て、立花高校を『「“多様性”を受け入れる」が具体的に見える』学校だと感じた、と鳥羽さんはいいます。

鳥羽さん「本にも載ってますけど、連絡黒板の取り組み(※)とか、あと、先生によってひとつひとつの教室に工夫が見えるんですよね。板書にふりがながふってあるとか」
齋藤先生「前をみて=今から先生が板書しますよよく見ててください、という意味で受け取らない子もいる。その子にとって授業と関係ない黒板は気を散らせるものになります」

(※)・・・立花高校では、黒板横の連絡ボードを授業中はシャッターカーテンで隠れるようにして、生徒の気が散らない工夫がなされている。

「立花高校は決して甘えた空間ではない」

そこから、現代の「多様性」という言葉の使われ方について、話が展開されていきます。

「みんな違ってみんないい」とか「多様性」とか度々言われているけれど。
今、この言葉たちは軽々しく使われ過ぎているのではと仰る2人。

鳥羽さん「“違う”ものをノーマルの中に入れ込もうとする風潮がある。
けどそれは何の解決にもならない。」

「多様性」というのは、ただ“大多数”の中に“少数”を混ぜ込んでいることではなくて。
“少数”に対しての工夫がちゃんと存在することが大事。

そして立花高校に話は戻ります。

齋藤先生「僕たち(大人・教師)の仕事は子どものできることによっていくこと。
『思いっきり振り回されよう』、が合言葉です。」

とはいえ、自由度の高い立花高校に対して、
「甘いんじゃないか」という声があることも事実だと齋藤先生は続けます。

齋藤先生「立花高校は『安心して不登校でいられる学校でありたい』と願っています。
しかし『認める』というのは、決して簡単なことではない。
決して、『立花高校』は甘えた空間ではないんです。

別に本当は高校には行かなくてもいい。
3年間で卒業しなくてもいい。
でもそれを選んだ『選択の責任』はあります。
我々(教師)には『これでいいのか(この選択肢でよかったのか)』が
消えることはないです。」

質疑応答

……と、話はつきないものの、時間も迫っているということで質疑応答へ。

(トーク中、お母さんたちへの支援もしていきたいとのお話を少しされていた齋藤先生に対して)
Q.なぜ、お母さんへの支援が必要だと思ったのですか?

A.(齋藤)めちゃめちゃ苦労されているからです。子どもへの思いは限界がない。
悩みがある人を知るだけでも大きく違う。
支援とはいったがもっとソフトなものでいい。
愛を惜しげもなく語れるような場をつくれれば。

この回答に対して鳥羽さん、
「もっとお母さんは(できないこと・上手くいかないことを)
社会状況とか、環境のせいにしていい。
自分のせいって思い過ぎなくていいです。」

と付け加えます。

われわれ(大人)自身が誰かに甘えることを忘れていたり、
お母さん一人でできることが増えていたり。
「頼ってはダメ」という空気がどことなくあるように感じられるけれど、
“自立”って”上手く依存すること”で。
“一人で立っている”って意味じゃない。

Q.(まだまだたくさん辛い現実があるこの世の中、)どうしたらこの世界は変わりますか?

A.(齋藤)今、十分変わってきている。
悲観し過ぎず、ポジティブであることが大事です。

質疑応答の中で涙ぐまれながら先生へ質問を投げかけるママさんや、
「うちではこうしてますよ」とマイクをママさん方で回して答え合うような場面も。

そしてこの時間もあっという間に、最後の質問に。

最後の質問は参加者の方の中でも数少ないパパさんから。
「さんざんイベント中でお母さんたちは大変だってでた中、
恐縮なんですが(笑)」と前置きをしつつ。

Q.お母さんたちも大変だけど、父はどうしたらいい?

A.(齋藤)集まる事です。
なかなかお父さんたちは(学校とかの場に)出ていこうにも
お母さんたちの中に入れなかったりで出てこようとしない。
何か引っぱりだす機会を作ってあげることです。

宴会を開いて一緒にお酒飲めばあっという間(に仲良し)ですよ、
という齋藤先生の言葉で皆さん大笑いして、トークイベントは終了。

皆さん、とても充実した表情で
鳥羽さん選書の教育・子育て関連本を手に取って帰られていきました。

イベント感想

ここで参加者の方へご記入いただいたイベントの感想を一部ご紹介させていただきます。

・とてもよかったです。今やっていること、学校で心がけていること、間違いってないんだと思いました。

・自分の今までの経験と合わせていろいろと考えさせられました。

・考え方ががらりと変わりました。齋藤先生の物事をポジティブに捉え、信じる心を見習いたいと思います。

「大変良かった」「たくさん考えさせられた」との声も多い中、
齋藤先生の講演を聞かれたことのある方からは、
「クロストークイベント」ならではのこんな感想も。

・今迄に齋藤先生の講演を2回聴かせていただいたのですが、美談にばかり集中して本音の部分を聞けなかった気がしたので、今日は本音を鳥羽さんが引き出してくれたような気がして本当に来てよかったと思いました。

・齋藤先生のお話は何度かお聞きしたことがあるのですが、対談ということでまた思わぬ視点からの話がきけてよかったです。

他にもたくさんのご感想をいただきました。
アンケートのご協力、誠にありがとうございました。

イベント後の鳥羽さんのご感想・つぶやき。

イベントを終えて

想像以上に充実した場となったトークイベントでした。

ご感想の中に「また対談形式のイベントをしてほしい」
「今度は参加者も巻き込んだクロストークを」などご意見もいただきました。

このご意見は是非次に活かしていきたいと思っております。
またイベントができますように!

「イベントしませんか?」のお誘いもお待ちしておりますので
お気軽にお問い合わせください~!

ご参加いただいたみなさん、お話しいただいた齋藤先生、
そしてトークイベントをご提案くださった鳥羽さん、
本当にありがとうございました!

以上、イベントレポートでした!!

『「いいんだよ」は魔法の言葉 君は君のままでいい』
立花高等学校(監修)梓書院(編集)
1,500円(税抜)

―*―今回お世話になった会場―*―
とらきつね(福岡市中央区唐人町1-1-1成城ビル 1F)

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