今年は戦後80年、昭和100年という節目の年です。
この節目の年を迎えるにあたり、元毎日新聞記者で、現在梓書院にてライター/エグゼクティブアドバイザーとして活躍する松田幸三による連続講座を開催することとなりました。
松田は毎日新聞西部本社報道部で毎月、九州・山口関係のカットを中心に「写真で見る戦後」という写真特集の欄を2015~2023年に担当。
その間、福岡県と北九州の史実の中でしばしば「日本で最初」との表現に出会いました。中国、朝鮮半島に近いだけに、一番になる要素は多かったのでしょう。これらの記事や写真を基に5年前、「写真でたどる福岡県の戦後75年」(毎日新聞西部本社報道部編、石風社)を出版しました。今回の講演会はこの写真集と退職後に松田が撮影した写真などを基に展開します。
北九州、福岡の戦中・戦後史を探ると日本・世界の現代史が見えてきます。
10回の講義の中で福岡県の歴史を紐解きながら、現代史に迫っていきます。また、過去の戦争を踏まえて、松田が2023年9月にウクライナ・キーウを取材した写真を見ながら、現在の戦争が市民生活に与える影響も考えてみます。
第1回は日本初のB29による北九州への空襲や、原爆の投下目標となった小倉陸軍造兵廠の歴史と原爆の父と言われるオッペンハイマーの原爆投下指示などについて語ります。
【講座概要】
▼開催期間
2025年8月~2026年3月(月1、2回)
▼日程と会場
第1回
8月23日 14:00~16:00
西日本工業大小倉キャンパス3階大講義室(北九州市小倉北区室町)
定員150人
第2回:9月6日
第3回:9月20日
第4回:10月4日
いずれも14時から北九州市立商工貿易会館5階501会議室(定員40人)
北九州市小倉北区古船場町(モノレール旦過駅横)
*5~10回目の日程は未定
▼主催
梓書院
▼参加費
毎回1,000円(1回目は学生無料)
▼申し込み・問い合わせ先
㈱梓書院 「戦後80年歴史講座係」松田幸三
〒812-0044福岡市博多区千代3-2-1
電話:092-643-7075
メール:matsuda●azusashoin.com
*●を@に変換してください
【講座内容(予定)】
①日本で最初のB29本格的空襲被害の北九州
原爆の投下目標となった小倉造兵廠とオッペンハイマーの指示
②米軍進駐と朝鮮戦争の前線基地 板付、芦屋、キャンプ城野
③戦禍のウクライナ・キーウを取材して
2023年9月、松田はFMラジオの記者としてワルシャワからキーウを訪れ、戦争が始まって1年余りの市民の表情や街の様子を取材した。撮影した写真を見ながら、戦時下の市民の思いを一緒に考えてみる
④旧満州、朝鮮半島からの最大の引き揚げ港となった博多
機雷封鎖の影響が続いた関門海峡 門司駅で赤い引揚者がデモ行進
⑤昭和天皇の九州ご訪問は小倉駅から 福岡最初の宰相・廣田弘毅と東京裁判
⑥野球で盛り上がった戦後――小倉中・高の甲子園連覇とプロ野球日本選手権3連覇の西鉄ライオンズ
⑦日本の復興支えた筑豊・三池の石炭と八幡製鉄所 USスチールの再建も担う
⑧福岡は戦後多くの五輪選手を輩出。1964年東京五輪は聖火リレーで盛り上がり、北九州から多数の日本代表が
⑨5市合併で九州初の百万都市・北九州市の誕生 日本の「7大都市」の一角に
⑩日本最初の海底トンネル「関門鉄道トンネル」と国道トンネル、そして関門橋、山陽新幹線の全線開通で福岡県の中心が小倉から博多へ

