生きてください、思う存分。私がついていますから。
私の名は阿倍丈太郎。還暦をとうに超えた元外科医です。
医学部を卒業後、外科医局に入局し、外科専門医、消化器外科認定医、医学博士の資格を取得。一生メスとピンセットを手に生きていくつもりでした。
しかし、20数年前にとある症例を経験したことを契機にメスを置くことを決断。以来、訪問診療に特化した診療所を開設し、往診車の走行距離は20万キロを超え、看取らせていただいた患者さんはいつの間にか1000人を超えていました。
粉雪がちらつくある日、ある患者さんの奥様とご友人が、私のおんぼろクリニックを訪れました――。(「プロローグ」より) 『生ききる ある往診医の看取りアンナイト』
阿倍 丈太郎(著者)
1,760円(1,600円+税)
amazon.co.jp
目次
「家で最期を迎えたい」
その願いを叶えるために、往診医は今日も走る。
元外科医・阿倍丈太郎は、メスを置き、在宅医療の現場へと身を投じた。
20年で1000人を超える看取りに立ち会った彼が見つめたのは、死ではなく“生ききる”という瞬間だった。
患者と家族、そして医師自身の心の灯を描く、胸を打つ医療ヒューマンドラマ。
「まさに、患者が生きる希望を失った時にその足元を照らし、希望を再び抱かせる――
そんな“灯り”でありたい。」
命の最期に寄り添う者が見た、“人が人である”ということの本質を描く一冊。
物語の一部をマンガで紹介!
- プロローグ①
- プロローグ②
- プロローグ③
- 死に向かう病の受け入れ方①
- 死に向かう病の受け入れ方②
- 死に向かう病の受け入れ方③
- 死に向かう病の受け入れ方④
- 死に向かう病の受け入れ方⑤
内容紹介
物語の始まりは、粉雪が静かに落ちる冬の日。
還暦をとうに超えた往診医・阿倍丈太郎のもとを、一人の女性がそっと訪れる。
かつて外科医として数多くの命を救ってきた阿倍医師が、なぜメスを置き、在宅医療の世界へ踏み出したのか。 彼が見つめるのは、「死に至る病」ではなく、その人が最期まで「どう生ききるか」という一点。
在宅医療の現場は、人生の集大成。 そこは、病を抱えながらも、家族とともに日常を紡ぐ場所でもある。 医師、家族、そして患者本人。 それぞれの想いが絡み合い、深く交差する、かけがえのない時間に光を当てる。
本作は、「看取り」の裏側に隠された、人間の強さ、愛情、そして、 命が尽きるその瞬間に、人が本当に求めるものは何かという根源的な問いを静かに投げかける。
作者が作品に込めた想い
あとがきには、こんな一文があります。
「看取りアンナイト」という副題は、気付かれた方もいるかもしれませんが「アラビアンナイト」と「看取り」を掛け合わせた造語です。「(中略)」
そしてこれは後付けになってしまうのですが、「アンナイト」という照明は実在するものだそうです。点灯に長時間を要する放電灯に併設された白熱電球で、瞬時電圧低下や停電によって消灯してしまったメインのランプが再点灯するまでに一時的に点灯させる補助照明のことだそうです。
まさに患者が生きる希望を失った時(癌を告知された=消灯)にその足元を照らし、希望を再び抱かせる役目を担う往診医という職にぴったりと当てはまり、サブタイトルとして最適なものだと思いました。
“アンナイト”は、本作の象徴的なキーワードです。
消えかけた光を、そっともう一度灯す――
そんな医師の姿を通して、人が生きる意味を描きます。
目次
プロローグ
王裕紀氏
第1夜 最初の看取り
第2夜 外科医の涙
第3夜 犬を飼う
第4夜 私を育ててくれた患者さん
第5夜 ある闘士の生涯
第6夜 島の夜
第7夜 悲惨な生
第8夜 一目一万本
第9夜 名犬ピースのこと/生ききる/マイ・フェア・レディ
第10夜 がんばれドリー
第11夜 看取りの家
第12夜 天国へ続く窓
第13夜 天国からの感謝状/逆襲そして生還/夢叶う/別離
エピローグ
あとがき
発売情報
小説『生ききる ある往診医の看取りアンナイト』
著者:阿倍丈太郎
出版社:梓書院
発売日:2025年12月1日(月)
全国書店・Amazonにて発売
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