前略、元祖サスティナブルな島々より

書評

海が、好きである。

見るのはもちろん、泳ぐのが好きである。

毎年1回は海で泳ごうと思っているものの、
コロナ以来、なかなか泳ぎに行けずにいた。

今年こそは…!と思っていたものの、
気が付けば海水浴シーズンも終わってしまい、
今年も海で泳げず仕舞いであったことが悔やまれる今日この頃。

ただ、今年はクラゲの発生が例年よりも早かったようで、
お盆前に海水浴に行った人でも、クラゲに刺された人は多かったそう。

泳げなかったのは残念だったが、
おかげでクラゲに刺されることはなかったし、
実はシーズンに先駆けて沖縄に行ったりもしてたので、
とりあえず今年の海で泳ぎたい欲求は治まったように思う。

そんなわけで、今回は先日沖縄で仕入れてきた本をご紹介。

高宮広土『奇跡の島々の先史学 琉球列島・原始時代の島嶼文明』(ボーダーインク、2021年)

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ホモ・サピエンスは、およそ6万年前にアフリカを旅立って以来、地球上のあらゆる地域にたどり着いてきた。ヒトがやってくると、その地域にはなにが起こるのか。狩猟採集によって生態系に変化が起こり、種の絶滅や小型化が進行していく。農耕のために森が切り開かれ、燃料にするために伐採されて森林が減る……。つまり、ヒトの入植はその地域の環境に必ず変化をもたらすものなのだ。

そのため、沖縄や奄美のような小さな島の場合、ヒトの入植が環境におよぼす影響は多大である。農耕を生業としていれば、小さな面積からでも多量の食料を生み出すことができるが、小さな島の限られた資源のなか、農耕に頼らず人類が生き続けるのは困難である。しかし、沖縄・奄美ではその常識を覆すように、狩猟採集民が数千年に渡って生活を営んでいたことがわかってきた。世界中のほとんどの島は農耕民が入植しているなか、これは大変珍しいことであり、長い間自然と共生・調和してきた「サスティナブル」な島嶼の民の姿が見えてくるのである。

先史時代から狩猟採集民が数千年に渡って暮らしていたことをはじめ、「狩猟採集から農耕への変遷があった島」「狩猟採集民の社会から国が成立した島」など、琉球列島が「奇跡の島々」であることを解き明かしてくれる一冊。

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夏に先駆けて行った、沖縄にある「神の島」こと久高島より

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