新人のつぶやき…

梓のつぶやき

こんにちは。

師走。何かとばたばたする季節。
そしておでんが美味しい季節…。
最近、ついついセブンでおでんを買って帰ってしまう、
一番好きなおでんの具は「はんぺん」の梓の新人です。

今回は、はんぺんがいかに素晴らしい具かということ…ではなく、
唐突に真面目に、現在編集をさせていただいている本を通して
いろいろ思ったことをつらつらと述べてみたいと思います。

初めてがっつり編集に携わるこの本。
ジャンルは「名言集」。

本はそれなりに好きで読んできたものの、
なかなか「名言集」には触れてこなかった私は、原稿と向き合うかたわら、
『「名言集」とはなんぞや?』という問いをここ最近ずっと頭の片隅でぐるぐるさせていました。

とりあえず『名言集 とは』で検索をかけてみました。
・・・・・・名言紹介サイトしか出てきません。
私が求めているのはこれではない…。

そこで辞書で「名言」を引いてみたところ、「すぐれたことば」と出ました。
すぐれたことばを集めたもの、それが「名言集」。

なるほど。

しかし、絶賛編集中のこの言葉たちはなかなかぱっと見(ぱっと読み?)では理解が難しい。
名言というより、解説が必要な「ことわざ」のような言葉たちだ…。

となると、この名言集はどうあるべきものなのだろう?

名言の解説と一口に言っても、全ての言葉に話者本人の説明がついてるわけではありません。その名言に辿り着くまでの文脈から、言葉の意味を考察しなければいけないものもあります。
さらに、話し言葉から言葉の意味を見出すというのはなかなか難しいものがあります。話した言葉がそっくり文字に起こされて残っていても、どうしたって、話し方の間だったり、抑揚だったりは文献には残りません。

これははたして、名言の正しい解説になっているのだろうか・・・?

思考のどつぼにはまった新人…。

原稿を送ってくださる著者さんは、とても熱い情熱をもってこの言葉たちを、そしてこの言葉を残した人を、たくさんの人に伝えようとしている。しかし、どうこたえよう…。

『名言集 とは』の検索ページででてきた名言紹介サイトをいくつか覗き、
名言集的な書籍をぱらぱらとめくり、
いろんな人の言葉がずらずらと並べられているのをそこそこ見て、ようやく気づきました。

名言紹介サイトも、ぱらぱらと眺めた名言集的な書籍も、どちらもそんなに解説文はついていません。解説文といっても、名言に対する個人の感想がちょろっと添えられている程度。

「あぁ、名言の受け取り方は人それぞれでいいんだよなぁ」

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この名言集の中に、「お話(言葉)とは、自分の心を人の心にうつすこと」という言葉があります。「自分の話したいこと、伝えたいことが伝わるだろうか」と祈りながら話すことが大事。そんな意味の言葉です。

きっと、名言の解説というのは「名言の一つの解釈をしめすもの」でいいんです。
「この人実はすごい人なんです。この人、こんな考えでこの言葉を言ったんだと思うんですよね。素敵な人じゃありません?ぜひこの機会にお見知りおきを。」
著者さんはそう伝えたいだけなんですよね。(とっても簡単に言えば)
そして読み手に伝われば、読み手から出る感想は「なるほど…」でも、「この言葉はこうも解釈できる気が」にでもなればいい。名言の正しい解説を“絶対”しなければいけないわけではない、名言の正しい解説に“務められれば”十分なんです。(たぶん)

名言集、奥が深い…。私はまた一つ、いいことを発見できた気がする…。

そんな小さい悟りを開いた最近の新人でした。

きっと来年お目見えするであろう、
現在絶賛編集中の名言集
『チャンスははげおやじ ー久留島武彦 心を育てる名言集ー』(仮)、
是非お楽しみに。

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