邪馬台国137号 試し読み
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   182【総力特集】邪馬台国論争最前線月の古墳祭では、「炎の宴」で火巫女による採火式や古代衣装を着た七百人の松明行列、火巫女の舞などが演じられた。和水町は平成二八年の熊本地震で被害を受け、いまだ復興途上。古墳祭も「熊本の火は消えない」をスローガンに復興と未来への希望を託したもので、火巫女はそのシンボルとして「共立」された女王だ。一方、和水町は大河ドラマ「いだてん」の主人公・金栗四三の故郷。古墳公園の入り口に立つ巨大石人像も、金栗の呼吸法「スッスッ、ハッハッ」を大書したタスキをかけて立っている。火巫女が掲げる松明が五輪聖火リレーのトーチ風というのも、その流れか。ところで、鬼道を使う卑弥呼が倭の女王になったころは、既に相当の高齢であったともいわれる。うら若き「ミス卑弥呼」は史実にそぐわないというご指摘もあろうが、ここはまあ「小さいこと」には目をつぶることとしよう。さて、ミスのほかに、等身大や巨大な卑弥呼像も各地にある。最も大きいと思われるのは、佐賀県のJR神埼駅前にある銅像。右手に巴形銅器を持って立ち、左手で彼方を指さしている。指差す方向には吉野ヶ里遺跡があり、「あそこが邪馬台国よ!」と言っている?のだとか。福岡県行橋市の市歴史資料館玄関前には、ほぼ等身大の卑弥呼像がある。こちらは左手に鏡を抱き、空を見上げているポーズ。第2回ゆくはし国際公募彫刻展(二〇一九年三月)の大賞佐賀県のJR神埼駅前にある卑弥呼の銅像。左手が指し示す先には吉野ヶ里遺跡が…行橋市歴史資料館の玄関前に立つ卑弥呼像。国際公募彫刻展の大賞受賞作

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