中村タイル商会創立100周年記念誌_150313
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64この時期特筆すべきは、公団・公社でのタイル施工工事である。国や都府県の住宅政策の一環として、公団住宅、市町村・公社系の近代的集合住宅建設が大々的に始まり、タイルの需要が急増した。タイル工事業者の我が社は、公団・公社の仕事を直接受注するのではなく、元請建設会社を通して、内装・外装用タイル工事を大量受注した。福岡関連で言えば、福浜団地、板付団地、福重団地、千代団地、長住団地、日の里団地等々のキッチン・浴場のタイル化工事を次々に請け負っている。この工事は、会社業績的には大きなものがあった。反面苦労もあったのは言うまでもないが。それは公団・公社の住宅の多くが五階建ての集合住宅で、五階建てRCにはエレベーターの設置義務がなかった。しかも当時は資材の荷揚げ機械などない時代で、浴室、台所などの内部タイル工事施工に送り込んだ職人たちはもとより、

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