中村タイル商会創立100周年記念誌_150313
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49the history of One hundred years NAKAMURA株式会社中村タイル商会100年のあゆみ化時代にもかかわらずタイル専門店としてこだわってきた事業の発展、更には大切にしてきた従業員の無事故を喜ぶ祭事兼会社行事として行ってきた。この起業祭は玉串の順位も決まっていた真面目な神事であったが、同時に従業員・関係者にとっては、まさに年に一度のお祭でもあったようだ。祭事の後は会場を変えて酒席を設け、皆で一年の労を癒やし、かつまた正次郎祭主からは紅白饅頭はもとより、ケース入り人形や名入りかまぼこ等の各種記念の品が手渡された。合資会社時代は、我が社にとっては、個人商店時代から法人企業へ脱皮していく端境期にあったと言えそうだが、従業員・関係者を鼓舞しながら懸命に生きてきた姿が、この起業祭の端々から伺える。 ■進駐軍特需戦後の灰燼からの復興で、大きかったのは進駐軍からの受注だった。焼け野原になった福岡には戦後まもなく進駐軍が入ってきて、板付(福岡)飛行場、雁の巣飛行場とともに、春日原にも基地が建設された。当然のごとく、施設はもとより、かれらは住居も建設していった。その建屋は、外観はもとより内装でもキッチンや風

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