中村タイル商会創立100周年記念誌_150313
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42■成功した組織変更合資会社への組織変更は成功した。残っている工事経歴書を見ると、戦争直前の厳しい状況にもかかわらず、業績もある程度上げているように見える。高校を出てアルバイトをした縁で社長に見込まれ、養子縁組して、後の三代目社長に就任した現会長の中村博幸(旧姓藤井博幸)は、当時の様子を次のように振り返っている。「取引先は東京の大手建設会社ではなく、地場の建設会社とタイアップ。徹底して地元優先のタイル販売、タイル工事をすることで、堅実な業績と地元貢献を実行していた。この結果は、昭和八年から一六年にかけての地元ならではのアパートやホテル等の民間受注に現れています。また元請建設会社の動向に合わせて、その受注は九州一円に及んでいて、この時代に当社の業容拡大と信用が一気に高まり、当社の地場優先・堅実経営の基盤ができたと思います」■佐世保海軍関連業者への認可

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