中村タイル商会創立100周年記念誌_150313
30/108

30 中村家の系図を整理した従兄に当たる中村清次郎が著した「系図」の“まえがき”によると、正次郎の創業は乗るか反るかの大勝負だったそうだが、チャレンジ精神旺盛で、早くから構想していたフシがある本人は、案外満々たる自信を持っていたのではないか。創業当時の上辻の堂町の建物は、二階建ての洋風建築物だったそうで、タイルをふんだんに使い、ハイカラの先端を行く装いは際立っていたという。その写真が残されていたのだが、事務所を移転しているうちに行方不明になった。残念である。■創業の基礎固め創業後の実績については、戦前の工事履歴書というのが残っているが、計数的なものは残されていない。ただ、正次郎は創業して三年後の大正三年には、現役兵と中村家系図

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です