木槿の国の学校 試し読み
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89第三章 榮山浦南小学校とのほか二人は仲良しでした。月々の給与をきちんと払った上で、朝、昼、夕の食事と、お風呂を提供していました。下宿で共同生活していた川上先生が他校に転勤したのをきっかけに私はバス通学に切り替え、羅州の親元から学校へ通いました。学校での教育内容小学校で子どもたちに教えていた内容は、日本と同じといえます。国語は、朝鮮語でなく、日本語です。生活記録などを書かせる「作文」。教科書の教材文を読む「国語」。毛筆を使っての「習字」の三つの内容に分かれていました。当地の子どもたちは小学校へ入学後に初めて日本語を学ぶわけですが、どの子もすぐに理解することができたのには大変驚きました。算数は、たし算やかけ算などです。理科はありましたが、実験道具もないために、

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