㈱カンサイ 60年のあゆみ
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92history of sixty years KANSAIhistory of sixty years KANSAI株式会社カンサイ 60年のあゆみのつながりがなくなりつつあることです。私達の世代に通用した世界なのかもしれないが、いろいろ問題が起こった後のつながりがぽんと切れてしまっているのを聞くと、非常に残念だなと思います。ここはやっぱり心のつながりが希薄というか、以前から見るとちょっと違和感を感じる部分です。僕は、会社というのは大きくなったほうがいいと思うんだけど、地域密着型、得意先密着型という部分がなくなったらまずいと思う。そういうのを、時々聞くんで、これはちょっと残してほしい。先代会長の名前が、今もお客さんから出ます。それを聞いた時に、ああ、やっぱり会長ってすごかったんだなと思う。それは、「何かがあった時に、おまえのところの会長は、すぐ、よし分かりましたと言って、さっとしてくれてた。だから、安心してついて行けるというか、頼っていけた」というのを聞く。今、そこまではつながっていないという話を聞いたりすると、ああ、ちょっと会社が大きくなりすぎたかなと、少し残念に思います。大きくなるのはいいんだけど、その辺のつながりが少し変わってきたのかなと気になります。それをうまくできたらもっといい会社になると思ったりしています。井上 岩宗さんが言われたのは、そうしてほしいという私たちの世代特有の考え方なんだよ。今ふうの人たちにそれを要求するのは、やっぱり無理かもしれない。岩宗 時代が違うと、自分でも思ってはいるけどね。井上 それでも、ある程度数字はちゃんとした実績として挙げているのだから、それは尊重しないといかんのです。岩宗 しかも、今はお客さんも若返っているから、それでいいのかなと思ってはいるけれど、やっぱり、何かそこの柱だけは壊してほしくないなという思いがある。忍田(進) 大きくなれば、どうしてもそ

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