㈱カンサイ 60年のあゆみ
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29history of sixty years KANSAI拡1988~1994Expansion period大期1985年(昭和60)、忍田勉は常務取締役に就任、経営陣の列に加わった。新常務がまず当面果たすことを欲したのは、組織の改革であった。前述したように、ワンマン経営を自認する楢蔵社長の強力な壁に立ちはだかられていて、事はそう簡単には進まない。しかし、諦めてしまえばそれで終わりだ。幸い、新常務に理解を示す部下もいて、少しずつではあるが管理部、営業部の体制を近代的な組織へと変えていった。つまり、「それまでの絶対的な上意下達方式をやめて、分野ごとに責任を持たせ、業務遂行のためには議論を徹底して行い、厳しいこともいいあえる、そういう組織でなければならない。いかに優秀であっても、1人の人間がやれることには限界がある。企業が大きく育つためには、個人の力ではなく、組織力が必要である」という常務の考えが社内に浸透していったのだ。特に若い社員はこうした常務の考えがすんなりと理解できたようで、以来、社員の定着率も次第に改善されていった。このような状況の中、本社社屋の新築移転が焦眉の課題として取り上げられていく。拡大期1988~1994Expansion periodバブル崩壊。国民意識の変化と技術革新の波激変する社会環境に対応質の高い顧客サービスへ営業組織・体制を拡大バブル崩壊後、変動する社会情勢の中でカンサイは事業の拡充に力を入れ、この混乱に対応していった。本社の移転、また福岡県各地への営業所の開設で、より迅速でより質の高いサービスをお客様に提供し、人材の育成についても力を入れた。新社屋建設昭和63年 本社新社屋落成

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