『「いいんだよ」は魔法の言葉』試し読み 最新版
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 18講演会でもしばし笑いが起こる齋藤家のエピソードですが、この後、会場にいる一人ひとりの顔を見渡すようにして、こう訴えかけました。「思い切った言い方をしますが、200日休んでいても生きる力を逞しく育んでいる子はたくさんいるんです。逆に1日も学校を休まない子で、心がすっかり折れてしまっている子がいる。文部科学省が不登校という決め方をしなければ、うちの子どもたちは欠席が多いだけの、それは素敵な素敵な子どもたちなんです。それをひとくくりで不登校という。このことにとても腹が立ちます。何日学校を休んだか? よりもっと気付くべき事はある」たった1日の欠席日数の違いで、「不登校」という境界線が引かれてしまう今の社会。こうした大人の考え方が、子どもの価値や教育を否定しているのではないかと、齋藤校長は警鐘を鳴らします。

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