『「いいんだよ」は魔法の言葉』試し読み 最新版
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 16まる以前から、立花高校は高校中退者や不登校生、発達障がいのある子へのサポートに目を向け、積極的に受け入れてきました。中でも、年々増えているのは、不登校生です。不登校の定義とは、そもそも何でしょうか。文部科学省によると「不登校児童生徒とは、何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にあるために、年間30日以上欠席したうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義しています。2017年度の文部科学省の統計によると、小・中学校における不登校児童生徒数は14万4031人。少子化が進む中、不登校の割合は増えているのが現状です。齋藤校長は不登校の定義に対して異議を唱えます。「私はこれにぴんときません。じゃあ、29日学校を休んでいる生徒は不登校じゃないんですか。この子がもしも明日欠席したら、明日不登校生徒になる。じゃあ、今日の子どもと明日の子ども、何が違うんでしょう?」

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