『「いいんだよ」は魔法の言葉』試し読み 最新版
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13第1章 立花高校の現在今から遡ること40数年前、「立花高等学校」と改称した当時には、全校生徒数がたった3名になったことも。学校は存続の危機に追い込まれました。ところが、当時の先生方の教育に対する熱意とふんばりに驚くばかりですが、絶体絶命と思われた時代から紆余曲折を経て、現在の生徒数は定員数を超える500名以上に増加。変化のきっかけは、不登校生や発達障がいのある子どもたちの受け入れでした。経営難の危機から脱し、2016(平成28)年には新校舎への建て替えも叶ったのです。「立花高校、いい高校やね。変わったね」ここ数年で地域の方々や教育界から、そんなふうに言われるようになり、世間の評価も変わってきたように思います。「よみがえった」と、ある先生はしみじみ言います。では、落ちこぼれ学校と言われていた立花高校にいったい何が起こったのでしょう。「多様性を認める社会」が叫ばれる現代。世間から見れば“どん底だった時代”から、60年という歳月を経て、今では時代が追いついたかのように、立花高校の闊達な教育スタイ

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