慰安婦と医療の係わりについて 試し読み
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20製の英語で、これが始まりである。日本の娼婦の歴史は後述するが、1937年以降の外征軍相手の娼婦は国内の公娼が海外で営業した者と私娼がヨーロッパの娼婦と同様に自由意志でこの仕事に入ってきた者の両方だった。徴用を強制連行という造語に言い換えたため強制が一人歩きして誤解が広まり性奴隷という造語まで現われた。この言葉は強制連行を内容に含む言葉なので、歴史家の方々に使用の可否を問いたい。日本が謝罪のために民間資金を集めて作ったアジア女性基金(AWF)の報告書⑵ のなかの慰安婦の証言には、拉致・強姦が入っているが、これらは犯罪であり法廷で裁かれ責任を取って命をもって償われ戦犯とされた。厳密に区別すべきことである。これがまた蒸し返されている。終わりにもう一度、慰安婦は1937年頃から外征軍を相手とした娼婦につけられた婉曲な表現の名称である。3. 主にヨーロッパ諸国と日本の売買春の係わり1)日本の売買春と人身売買日本における娼婦の公娼は、戦国時代、秀吉・家康の時代から1957年(昭和32)の売春防止法成立まで人身売買された女性達であった。外国人医師達の著述によると、その半数は貧家の親から幼

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