慰安婦と医療の係わりについて 試し読み
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30を重ねて主権の回復を計らなければならなかった。そしてこの間の20年が日本に於ける駆黴対策の制度が確立して行ったときであった。 4. 性病対策の変遷1)検黴・梅毒病院・駆梅院検診: 日本で1860年より行なわれた検黴の方法は、検診間隔は隔日から月1回まで様々だが週1~2回が多く、外陰及び膣内の症状(炎症所見、帯下の増量、膿性)で罹患を疑った。治療: 局所療法としては洗滌と水銀剤の塗布。全身療法としては漢方薬と水銀剤が用いられた。洗滌は予防法としても用いられた。効果:公娼は検黴を行なっている者で、私娼は行なっていない者。検黴の効果を調べたデータである。長崎県佐賀県公娼5.1%8.1%強私娼24.6%15.2%1913年(大正2)有病率

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