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136ただし、この第Ⅱ次世界大戦の戦況をみると、特にフランスは英米とは大きく異った状況下におかれるので、留意してみる必要がある。〈ドイツ占領下のフランス〉39年(昭和14)年9月、ドイツ軍が突如ポーランドへ侵入を開始。ただちにイギリスとフランスが反応してドイツに宣戦を布告。ふつう、これをもって第Ⅱ次世界大戦の始まりとしている。そのことを予期していたドイツは準備おこたりなく、40年4月にはデンマーク、そしてノルウェーも占領してしまう。翌5月、今度はベルギーとオランダまでも占領するのであった。同月、ドイツ軍は破竹の勢いそのままにフランスへなだれこむ。6月、フランスはドイツに降伏。同月、イタリアがドイツに呼応して参戦している。7月、フランスではナチス・ドイツに協力的なヴィシー政府が成立。こうしたヨーロッパ状勢を見て「バスに乗り遅れるな」とばかりに、わが日本政府はドイツと手を結ぶことにして、9月、日独伊による三国軍事同盟を結ぶのだった(枢すう軸じく陣営の強化、といわれている)。なお、フランス政府の降伏を是ぜとしない勢力の代表、ド・ゴールはイギリス・ロンドンへ逃

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