民話いっちょ食べてみらんの 試し読み
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16そして神功皇后さんの船も本当に倒れそうになったげな。そのとき、ざわざわ、ざくざくと音がして、神功皇后さんが乗ってる船にめがけて、海から何かがやってきたげな。ようみるとそれは、にな貝じゃったげな。にな貝はみんなで力をあわせて、しっかりと神功皇后さんが乗ってる船ば*5支えたげな。だけん*6、神功皇后さんの船は倒れんじゃた。「お前たちのおかげだ。本当にありがとう、ありがとう」ち*7、たいそうよろこばした*8げな。にな貝も嬉しくなって、神功皇后さんの船にしっかりとしがみついて、日本までついてきたげな。ついたところは、九州は有ありあけかい明海の大おおかわ川じゃったげな。大川の港から、今度は久く留る米めの玉たまたれぐう垂宮というところまでやってきて、*5 〜を*6 だから*7 〜と*8 喜んだ

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