民話いっちょ食べてみらんの 試し読み
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14【解説】久留米市城島町筒江には牛木大明神を祀まつる宇志岐神社があります。昔は管粽、安あおき乎岐と呼ばれ、弥生時代から集落があり、土器類や石剣、獣骨、唐銭などが出土しています。久留米市城島町の牛木遺跡の他にも、有名な稲作渡来地として、唐津の菜畑遺跡、博多の板付遺跡があげられます。弥生時代は仏教が盛んになり、神社が建立され、お寺が創立され始めた時代でした。天地の始まりについて語った神話は、「古事記」や「日本書紀」に記録されており、天熊宇志の源流も「日本書紀」にあります。日本列島はアジアの東の端にあり、昔から様々な文化が流れてきました。複雑な文化の重なり合いは、自然の災いと恵みに翻ほんろう弄されながらも様々な神を信じ、肥ひよく沃な土地に実る五ごこくまい穀米を食し、日本民族の文化とでも表現すべきものが形成されました。それは神話からもうかがうことができます。

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