概要
日本耳鼻咽喉科学の夜明けを駆け抜け、世界の医学界を席巻した小さな巨人、久保猪之吉。
ドイツ・フライブルグ大学のキリアン門下の三賢人といわれ、世界にその名をとどろかせ、九州帝国大学耳鼻咽喉科初代教授として、獅子奮迅の活躍をする一方、文芸誌『エニグマ』創刊に携わるなど、豊かな感性を開花させ、漱石、鉄幹、晶子、白蓮、茂吉など多くの文人に影響を与え、九州文学界の礎を築いた。
本書は、明治期の貴重な医学歴史書でもあり、文学歴史書でもある。明治の医学、文学界の黎明期に活躍した人々の日常風景が、目に浮かんでくるようである。