概要
本書はエネルギー・環境問題、また低炭素・脱炭素技術について、今までの経緯と今後について、短くはない期間、企業また大学で本分野に関わってきた技術者としての知見と所感を記したものです。表題「技術者の脱炭素社会」にある「技術者の」には、「技術者にとっての」という意味と、一般の方にも知って頂きたい「技術者がおかれている状況としての」という意味の双方をもたせています。趣旨は最初の序に記した通りですが、「この分野の技術者にとっては当然の内容、常識の類」も多く、通常の文章にするのもためらわれたこと、「その他諸般の状況」を鑑みて、少々窮屈な構成・文体と多くの日常馴染みのない語彙を用いています。普段とは違った感覚で読んで頂き、想いを巡らせるきっかけにして頂ければと期待するところです。
(中略)今、脱炭素社会は世界挙げての目標となり、各所でなされまた今後もなされるであろう広範な議論からすれば、本書に記すところは実にその一斑にすぎませんが、エネルギー、温暖化・気候変動などの環境問題の現在、そして将来を考える上で本書が少しでも参考になれば幸甚に思うところです。
(本文より)