概要
子供の持つ精神の純粋性を描く、透明感あふれるあたたかな詩集。
子供たちのみずみずしくも儚い一瞬を言葉に。
長年詩作を続けてきた着者による、初の詩集。
僕はじっと見つめていて思った。
彼女の抱える赤児に比べれば
ラファエロやダ・ビンチの
聖なる幼児像も
布上のガラクタに等しい。
彼女はあの純白の中に
神にも等しい空
己の生命そのものを抱えているのだ。
(「母子風景」より一部抜粋)
【前書きなど】
だが、子供を描く子供の時の王様は、何と言っても子供たち自身である。彼等以上の「子供の時」を誰も書けない。何故か? 詩作において何よりも純粋な精神性が求められる場合、すでに我々大人は子供の持つ精神の純粋性を失った存在であるからだ。
まさにワーズワースが「子供は大人の父である」とうたった通りと思う。そのような真理に気づく時、これは恥ずかしく世にオズオズと差し出す詩集である。(「詩集刊行にあたって」より)