概要
大和朝廷の西の守りとして計画された大野山を巡る山城の建設は途方もなく壮絶な工事であった。携わる土地の者、各地から集められた者や戦乱から落ち延びてきた百済人達の様々な人間模様を描く。 難工事からの絶望、祖国や家族を失った悲しみ、豪雨による石垣崩壊への恐怖を抱いた役夫達に対して、石積み工事に集められた知恵と熱意が、人々の心もいつしか組み上げていく・・
日本の名城100選に選ばれ、なおかつ日本最古・最大の山城である大野城だが、城にまつわる物語性の乏しさからか、全国的な認知度は低い。しかし、7世紀当時の緊迫した国際情勢など、大野城及び古代山城に秘められた歴史的ロマンは、他の戦国武勇伝に引けを取らない。古代日本が転換期を迎えていたこの時代の面白さを多くの人に知ってもらいたい。