中村タイル商会創立100周年記念誌_150313
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781 中村家のこと中村家は左官職から分家して商人になり、次第に経営を拡大して特権商人になった幕末の御用商人。福岡・博多では町人に、両大賀・大賀並・大賀次・年行事・年行事格の五格式があって、この他に御用聞町人、御用聞町人格の格式があった。大賀とは黒田藩主が筑前中津からの入部時に連れてきた門閥的特権商人で、それを最高基準に他の格式が決められた。大賀以外の者では大賀並が最高の格式で、中村家の二代目当主・中村清三(清作)はその大賀並を黒田藩から拝命した。この中村家の謂れについては福岡大学に資料として一括残っており、そのエキスを同大学の武野要子教授が、西日本新聞平成元年九月二八日付けコラムにまとめているので、要約紹介する。

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