中村タイル商会創立100周年記念誌_150313
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中村一族は、幕末に左官業から身を起こし、醸造業・他で遂には博多ではトップ商人の大賀並を黒田藩から拝命したという記録が残っていまして、中村分家筋に当たる創業社長のエピソードや人物像・商人魂もそこに一部語られていました。また筆まめだった創業社長が戦後に書いたと思われる自筆の日記やメモにも、創業当時の記述・記録に関連するものが見つかりました。その乏しい資料に、社会的背景などを加味しながら戦前・戦中の歴史をまとめていきました。それに加えて、いまは後見役を務めています会長の私が、若い頃に見聞したおぼろげな記憶と、昭和四四年の株式法人化以降の記憶と資料を総動員してまとめたのがこの一〇〇年史です。こうしてまとめてみますと、一口に一〇〇年といいますが、それが膨大な年月であることを実感します。語り部はもう私しかいません。もちろん会社ですから、会社業績は浮沈がありました。苦しい時も多々ありました。爆発するような喜びもありました。元請け企業の倒産にも遭遇し、多大な債権放棄を余儀なくさせられたこともありました。四度本社

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